我が家の敷地が広くなったのは虫のおかげ?

我が家の既に建っている隣家ではなく、もう一方の隣地に家を建てようとしていた中年のご夫婦がいらっしゃった。


以前、土地をご夫婦で見に来た時、たまたま外にいた私にいろいろ質問してきたので、こちらとしてはできるだけ正確な情報を提供してあげました。 もしかして隣人になるかもしれない人をちょっと観察。ダンナさんは髭の似合う、なかなかりっぱな押し出しのよい人物だ。 奥様もきちんとお化粧をされた、都会育ちという感じの女性。話を聞くと我が家よりも早く土地は借りていたらしいが、ダンナさんの定年か何かで こちらに家を建て定住を考えているようだった。様子からするとどうもダンナさんのほうが田舎暮らしに積極的な感じである。


ダンナさん・・・・・「冬はかなり寒いですかね?」
私・・・・・・・・・・・「そうですね、寒いときは−15度くらいになります。」
ダンナさん・・・・・「新聞は配達してくれますか?」
私・・・・・・・・・・・「新聞はダメですが最近は郵便と宅急便は家まで配達してくれます」
奥様・・・・・・・・・「虫とか結構多いですか?」
私・・・・・・・・・・・「そりゃ〜もう、見てのとおり自然環境だけがとりえのような場所ですからね、 虫と同居するというくらいの覚悟がないとこんな所には住めませんよ。蟻は寝床まで入ってくるし、 蛾なんて夏の夜は窓ガラスが見えなくなるくらい寄ってきます。」

と、できるだけ「正確」な情報提供をしてさしあげた。実際おおげさではなく、若干の誇張はあるにしても本当である。 それを聞いたときの奥さんの顔はかなり苦渋の表情だった。奥さんのほうはかなりの虫嫌いで、他の理由もあるのかもしれないが、 この土地に家を建てるのはあまり乗り気ではないような気がした。

近すぎる隣家では都会と同じになってしまう

隣地はとても綺麗な雑木林。 大手デベロッパーの整備された分譲地ではないので、隣地との境界には小さな木の杭があるだけ。まるで自分の敷地のように眺めてきたのに、 隣地に家が建てば、我が家とはかなり接近した距離に建てられてしまうはず。

なぜかというと、隣地はかなり広く250坪くらいはあるが、我が家の敷地と同じで 傾斜地なので、家を建てやすい場所といえば、傾斜のゆるい我が家にかなり接近した場所になるはずである。 のびのびと山荘生活を満喫していたのに、隣地に家が建てばちょっと嫌だなぁという気がしたのも正直なところである。 まあ、これもエゴといえば人間のエゴだけれど、せめて別荘生活くらいエゴを通したい。エコではなくエゴです。(念のため)


それからしばらく経って、土地を見に来た人と反対側の隣家の人から、 「〇〇さん(私)の隣地の人、借地権を解約したみたいだよ」という情報を聞いた。

善は急げ、隣の敷地も借りちゃおう!

で、ハタと気が付いた。誰かがまた隣を借りたら家を建てるに決まっている。・・・・・・ 「そうだ!隣も借りちゃおう!」と思いたったが吉日。 北側の隣家の人からその話を聞いた翌日、さっそく別荘地の管理事務所へ行ってみた。 運良くその日は管理人さんも来ていた。(毎日は来ない)しかもこの管理人さん、私が土地を借りた時の管理人さんと交替した人で、前の管理人さんよりずっと 都会的な感じの人で、環境問題なども考えているなかなか話のわかる人だった。

私の申出に、今まで土地を狭く分割しすぎたので、環境的にも広く借りてもらったほうが良いのでと、 快諾してくれた。しかも、そちらの土地には建物は建てないという条件で賃料も今借りている土地よりもだいぶ安くしてくれた。 素早い行動は善果を産むものである。これで、隣地には家が建つことは無くなった。しかも傾斜地とはいえ420坪の敷地になった。


アート山荘のスケッチ

この情報を教えてくれた隣家のNさんには感謝である。地代の負担は重くなったが、その負担には変えられない成果だった。 隣家のNさんは私の家の建築中に自分の敷地を見に来て、私の家を建ててくれた同じ大工さんに工事を依頼した人である。 Nさんの敷地も300坪を越える敷地だったうえ、私の家ともそう接近することなく建物を建ててくれたので、家ができてからも全然問題はない。


Nさんもしばらくは週末田舎暮らしをされていました。何年か前からほとんどこちらに定住されているが、 私と同じ市内にまだ家も残してある。私から見ると理想的な田舎暮らしの形かなと思える。
Nさんは、私が隣の敷地を借りてくれたので綺麗な雑木林が形を変えることがなく、良かったと言ってくれた。そんなこんなで 敷地は広くなり、Nさんにも喜ばれ、めでたしめでたし。 挿絵は我がアート山荘のスケッチだが(下手くそでスミマセン)手前にこの隣地の雑木林がある。この雑木林を全部描くと 我が家はほとんど見えなくなってしまうので、手前は断面図のようになってしまった。。

【我が家の美しい雑木林】
我が家の美しい雑木林

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